「仕事辞めようと思ってるけど、どう思う?」「仕事辞めるべきですか?」「転職するか迷ってるんだけど…」そんな相談を受けることが良くあります。
辞めようかなと思うのは、今の職場に何かしらの不満を感じているからであるはずです。それなのに決心がつかない人が多くいるようですね。
つい第三者に意見を求めてしまうのは、罪悪感だったり、恐怖だったり、不安だったり、といった感情を持っているからでしょう。
今の職場に不満を持っているのは同じでもその理由はそれぞれ違い、また迷う理由もそれぞれ違いますよね。
まずは辞めたい理由、辞められない理由の両方を正しく知ることから初め、今辞めるべきなのかどうかを見極める必要があります。
この記事を読めば、辞めたい理由と辞められない理由を明確にし、辞めるか迷った時の判断基準、対処法など、「辞めるかどうか」その答えを明確にするヒントを得られること間違いなし!
「辞めたいけどどうすべきなのかわからない」――そんな迷路に迷い込んでしまったあなたの心が少しでも軽くなるよう、ぜひ最後まで読んでみてください。
仕事を辞めたくなる理由とは?

まずはなぜ仕事を辞めたくなってしまったのか、その理由を明確にしておきましょう。
辞めるか辞めないかを決断するためだけでなく、理由を明確にしておくことで、いざ上司や会社に退職の希望を伝える時に澱みなく伝えることができます。
仕事内容・将来性・やりがいの欠如
仕事を辞めるか迷う人の多くが抱えているのが、
「今の仕事を続けていて意味があるのか?」という疑問です。
毎日同じ作業の繰り返しで刺激がなく、自分の成長を感じられないと「このままでいいのだろうか」と不安になります。
人間は基本的に進化を求める動物ですから、成長欲があって当然です。
将来的にやりたいことや理想のライフスタイルが明確になってくると、今の仕事とのギャップが広がり、辞めたい気持ちが強くなることがあります。
人間関係のストレスが大きすぎる場合
職場の人間関係が原因で、仕事を辞めるか迷う人も少なくありません。
上司のパワハラや同僚との価値観の違い、孤立感など、精神的な負担が積み重なると、仕事そのものへの意欲も失われていきます。
とくに相談相手もいないままストレスを抱え続けている場合、限界が来る前に判断を迫られることになります。
最近は仕事とプライベートを分けるのがマナーといった空気がありますが、良い面も悪い面もありますね。
必要以上の干渉は良くない、という風潮であれば、悩んでいても相談するのは迷惑では?と気に掛かって相談できなかったり、逆に悩んでいそうな人を見つけた時に、踏み込みすぎては良くないかも、と躊躇してしまうという状況になることもあります。
自分のキャリアとのミスマッチに気づいたとき
キャリアの方向性と今の仕事が合っていないと感じたとき、
「このまま続けていていいのか」と迷いが生まれます。
就職当初はやりがいを感じていたものの、時間が経つにつれて興味や目標が変わり、今の職場では達成できないと気づくこともあります。
またひたすらに全力で仕事に取り組んできた故に、自分のキャリアが急速にアップし、与えられた仕事では消化不良になってきてしまった、という場合もあるでしょう。
もっとできるのに、やりたいのに、今の職場ではここまでしかできない…そのままここで続けていても成長できない、仕事を楽しめない。
自分のキャリアと仕事の内容がミスマッチしてしまっている場合はそんな気持ちになってしまいますよね。
この違和感を無視し続けると、やがてモチベーションが維持できなくなり、辞めるべきかの判断を迫られるのです。
仕事を辞められない理由とは?

本来なら仕事を続けるのも辞めるのも、決めるのは本人です。
しかしスムーズに辞められない人も多くいますよね。なぜでしょうか?
仕事を辞めて生活できるかどうかが不安
仕事を辞めてしまうと次の仕事が見つかるまでは収入が絶たれてしまいます。
或いは次の仕事が今の給料と同等以上にもらえる職につけるかどうかも保証はありません。
物価はどんどん上がり、たとえ蓄えがあったとしてもどのくらい持つのか…
こんなことを考えてしまうと、いくら今の職場に不満があったとして中々一歩が踏み出せないでしょう。
辞めるのは無責任だと感じてしまうから
職場が少人数の職場だったり、自分の与えられた仕事が代わりが効かないような内容だったり、人手不足であったりすると辞めるのは無責任かもしれない、と躊躇してしまうことでしょう。
そんな環境では「辞めたいと思っているのですが…」という相談すらも、し辛いかもしれませんね。
自営業を営んでいる私ですが、人件費の負担が悩ましいと感じている自営業者は少なくありません。人員が欲しといっても理想の人数を雇える余裕はないというのが実情です。
ですからどうしても、雇い入れる人数をギリギリに抑えてしまうという状況になることも多いのです。
目に見えて人手不足だとわかる状態なら、辞めるのは他の人の負担を増やすことにつながる、と考えると自分が無責任に思えてくるのも理解できます。
感情を優先させると、「辞めるのは無責任かも」この理由に陥りがちです。
環境を変えるのが不安だから
人間関係は瞬時に構築されるものではありませんし、業務の内容も入社1日目からベテランのように動けるわけではありません。
一緒に働く上司、先輩、同僚、後輩、取引先の社名や担当者の名前と顔、毎日の業務、月毎の業務、年ごとの業務…
今の会社を辞めた転職すると、また一からのスタートです。
人の顔と名前を覚え、毎日する業務、月毎、年事の行事のやり方も覚え…考えただけでうんざりしてしまうし、不安な気持ちにもなりますよね。
新しい職場で気の合う人がいるかどうかも心配になることでしょう。
特に環境の変化が苦手な人は躊躇してしまう原因になるかもしれませんね。
転職がすぐに決まるかどうかわからないから不安
生きていくのにはお金が必要。これは現実です。
仕事を辞めて次の転職先がすぐに決まらないと無収入の状態が続くわけで、その状態はかなり不安ですよね。
次の仕事が決まってから辞めるというのは理想ですが、中々そうもいかないものです。
上司が怖いから
強いパワハラを受けていた場合は上司が怖いから、という単純な理由になってしまうかもしれません。
もし「辞めたい」と一言でも言えばどうなるかわからない。そんな恐怖ですくんでしまい、辞めたくても辞められない状況になってしまうのかも。
仕事のやめ時がわかる10のサイン

朝起きるのがつらく、常に気分が重い
朝の目覚めが悪く、出勤を想像するだけで憂うつになる状態が続くようであれば、それは心がSOSを出しているサインかもしれません。
無理に続けることで、精神的な消耗が深刻になる可能性があります。
ある日突然ベットから起き上がれなくなってしまった、という人もいますが、その時にはもう重い鬱になってしまっている状態。
まだ大丈夫、と思い込むのは危険です。
人間関係に強いストレスを感じる
職場の人間関係に苦しみ、それが原因で仕事のパフォーマンスが落ちたり、日常生活にも支障が出ている場合は、限界が近づいている証拠です。
改善の見込みがない場合、離れることも選択肢に入れてよいでしょう。
人間関係の問題の解決策として「他人は中々変えることはできないから、自分の考え方を変える」という方法がありますよね。
確かにそれはとても有効な方法だと思いますが、他人を変えることが中々ができないのと同じように、自分だって瞬時に考えを変えられるはずはありません。
もしハラスメントを受けているなら緊急事態!待っていられませんから、すぐにでも仕事を辞めるべきです。
スキルが伸びない・成長を感じない
毎日同じ業務の繰り返しで、新しい挑戦やスキルアップの機会がないと、将来への不安が募ります。
自分の成長を実感できない職場に長くとどまるのは、キャリア的にもマイナスになりかねません。
キャリアは侮れません。特に女性の場合、出産や育児で一時的に長期に職場から離れた場合、同じ職場に戻れる場合は別として、再就職となった時にはそのブランクをキャリアで埋められる場合も多いです。
若い内からキャリアアップを意識しておくのは重要なことです。
体調に異変が出ている
ストレスによって睡眠障害や頭痛、胃痛、倦怠感などが続いている場合、それは仕事が原因の可能性があります。体からのサインを無視せず、早めに対処することが大切です。
私が以前、心療内科に通っていた時に医師から言われたことですが、「ストレスは風船に空気をいれ続けている状態のようなもので、知らず知らずにどんどんと溜まって風船が膨らんでいき、ある日突然破裂する」
実際、無理をしていることを自覚できていない人がいます。
最近、不調が続いているな、と感じたら自分が無理をしていないかどうか、今一度省みてください。
職場や仕事に強いストレスと感じている覚えがあるのなら、まさに辞め時。無理は禁物です。
仕事にやりがいを感じられない
目の前の仕事に情熱を持てず、やりがいを見出せなくなっている場合は、心が離れているサインです。
仕事にやりがいを感じられなくなる原因は、仕事の内容自体に興味がなくなってしまった、正当な評価を得られていない、出世の見込みがなく目標が持てない、方向性を見失っている、自信の喪失など様々です。
もし他にやりたいことが見つかっているのなら、転職を前向きに考えるタイミングかもしれません。
将来が不安で仕方がない
今の会社で働き続けることに対して将来的なビジョンが描けないと、漠然とした不安が常につきまといます。
人間は年を追うごとに結婚、子育て、老後と環境が変化していきます。
また、時代の変化も侮れません。最近も食品の値段が驚くほどに上がっていますよね。
昇進や昇給が見込めない、何もキャリアを詰めないという職場であったとしたら、将来について考えた時は不安になって当然です。
自分が働いている職場が自分の将来にとって安心感を得られる職場であるのかどうか、そうでないと感じた場合は辞め時と言えるでしょう。
プライベートの時間が極端に減っている
残業が多すぎて自分の時間がなくなり、趣味や家族との時間すら取れない状況が続くと、生活のバランスが崩れます。
心身の健康を守るためにも、働き方を見直す必要があります。
例えば起業であれば、一時的に家族との時間も削って踏ん張らないといけない時期があったりするのですが、それはずっと、という訳ではありません。目的を果たすための一時的なものです。
しかしそうではなく、過剰な仕事を与えられて自主的に早朝から深夜まで勤務しているというのであれば、それはただの「社畜」です。
ミスが増えて集中力が続かない
疲れやストレスによって集中力が低下し、ミスが増えてしまうのも限界が近いサインです。
能力不足ではなく、環境が合っていない可能性もあります。
上司の采配ミスとも言えますから、自分を責めずにまずは上司に仕事量や仕事環境について相談しましょう。
もしそれでも改善の見込みがなかったり、取り合ってくれなければ辞め時と判断して良いでしょう。
会社の方向性と自分の価値観が合わない
会社の方針や文化に違和感を覚え、自分の信念と相反すると感じたときは、その職場での未来が想像しづらくなります。
パワハラを黙認するような職場環境、顧客に敬意を払わない会社
ドラマや映画のように、価値観の相違で上司を殴ってしまい退職、なんてことになることは稀でしょうが、つい殴ってしまいたくなるくらいのストレスを抱える可能性があることは間違いありません。
価値観のズレは、長期的な満足感に影響を与えます。
転職・退職を繰り返し考えてしまう
日常的に「辞めたい」「転職したい」という考えが頭を支配するようになったら、それはもう限界に近い状態です。
本当に迷っているのか、それとももう答えが出ているのか、自分自身と向き合ってみましょう。
今仕事を辞めるか迷った時の判断基準

感情だけで判断していないか?
感情的な判断は一時的な逃避につながることもあります。
怒りや落ち込みがピークのときには負の面しか見えなかったり、思考回路も短絡的になります。本気で腹が立った時に「む⚫️つく!」とか「⚫️そ!」とか単語しか出てこないってことないですか?
感情に支配されている状態は、仕事を辞めるかどうかの決断に関わらず、何かを決断する時には最も向かない精神状態です。
金銭面や生活の安定性を確保できるか?
辞める決断をする前に、貯金や次の収入源の見通しが立っているかを確認しましょう。
経済状況は生死に直結する問題です。
経済的な不安は新たなストレスになりますので、貯金額などで、今辞めても大丈夫なのか、今は無理なら何ヶ月後なら大丈夫そうなのかを確認すると良いでしょう。
経済状況を、仕事を辞めるか辞めないか、辞める時期をどうするかの判断基準にすることもできますね。
次のキャリアの方向性が明確か?
ただ辞めたいという気持ちだけでなく、その後どうしたいのかを明確にしておくことが重要です。
転職や独立、スキルアップなど、方向性があると前向きな行動につながります。
次のキャリアの方向性がまだ明確でないなら、方向性が決まってから辞める方が良いでしょう。
先走って辞めてしまうと転職がうまくいかないかもしれません。
マイナビの調査によると2025年も企業の中途採用は活発なようですが、それでもなんとなく転職したいという人と目的を持って転職したいという人とでは当然、目的を持った人が有利でしょう。
誰かに相談したか?一人で抱えていないか?
一人で悩んでいると、視野が狭くなりがちです。信頼できる友人や家族、専門のキャリアアドバイザーに相談することで、新しい視点が得られることがあります。
専門家への相談は転職エージェントへの登録がおすすめです。
転職エージェントでは今の自分にあったキャリアにピッタリの仕事を紹介してもらうことができます。
転職サイトで自分で探すよりも、非公開の求人を紹介してもらえる場合があったり、営業担当が職場に出向いているため、パンフレットに載っているものではない実際の職場の雰囲気や社風も教えてもらうことができるメリットがあり活用の価値ありです。
ただ、エージェントから自動的に当てられた担当者アドバイザーが合わなくて、それがまた新たなストレスになる場合もあり、転職エージェントは役に立たないから使わない方がいいという意見も散見されます。
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仕事を辞めるべきかどうか迷った時の対処法

一度立ち止まって現状を整理する
まずは自分の今の状況を整理して、理解することが大切です。
最低限の確認事項は以下を参考にしてください。
紙に書き出すのがおすすめです。
- 今の仕事の何が辛いのか
- 今の仕事の何が自分に合っていないのか
- 仕事を辞めることに不安があるかないか
- 不安があればどんな不安なのか
- 今の自分の経済状態は?
- 今の自分が持っているスキルは?
- 辞めた後にどうしたいか どんな職業につきたいのか
最低限、このリストは埋められると良いですね。
リストを埋めている内にマインドマップの要領で質問をひろげていけると尚良いでしょう。
信頼できる第三者に相談する
悩みを抱えたままでは解決策が見えません。
信頼できる人に話すことで、自分の思考や感情が整理され、意外なヒントが得られることもあります。
会社の人に限らず、家族や学生時代の友達、幼馴染、時には心療内科の専門医などでも良いので、話を聞いてもらいましょう。
転職活動を始めて市場価値を確認してみる
すぐに辞めなくても、転職サイトや転職エージェントに登録したり求人をチェックすることで、自分の市場価値や選択肢を知ることができます。
それだけでも安心感が生まれることがあります。
おすすめの転職エージェントを比較した記事はこちらです。


副業や社外活動を試してみる
副業やボランティア、勉強会への参加など、社外で新たな経験を積んだり、人間関係を広げることで、視野が広がり「今の仕事にとどまるべきか」の判断材料になります。
まとめ|辞めるか迷う時こそ、自分の本音に耳を傾けよう

辞めることは「逃げ」や「甘え」ではなく「選択」
「辞める=逃げ」や「甘え」と思い込んでしまう人もいますが、それは間違いです。
環境を変えることは、自分の人生をより良くするための前向きな選択でもあります。
自分の選択に自信を持ちましょう!
自分にとっての幸せな働き方を再定義する
仕事を辞めるか迷う時は、自分にとっての「理想の働き方」や「大切にしたい価値観」を見直すチャンスです。
辞め時さえ間違わなければきっと大丈夫!
自分らしく働ける道を見つけて、笑顔で働きましょう!
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